表5: 幣高桁に於ける試験


目次

表5-1: 対数正規分布に基づいた減30度
表5-2: 1,4組の試験A3
表5-3: 試験A3の結果
表5-4: 1,9組の試験B3
表5-5: 試験B3の結果
表5-6: 乱数100,000個の減30度による1~30への配分
表5-7: 1,2組の試験C3.4
表5-8: 試験C3.2の結果
表5-9: 試験C3.4の結果
表5-10: 試験C3.6の結果
表5-11: 試験C3の結果
表5-12: 1,5組の試験D3
表5-13: 試験D3の結果
表5-14: 試験D3に於ける持幣数1
表5-15: 1,7組の試験E3
表5-16: 試験E3の結果
表5-17: 試験E3に於ける持幣数1
表5-18: 幣高桁に於ける二金8組の成績
表5-19: 幣低桁と幣高桁の予想比率
表5-20: 幣桁に於ける二金8組の成績

表5-1

対数正規分布に基づいた減30度(減少していく30個の度数)

計算式割当
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
f(0.8)=0.4864
f(1.6)=0.2233
f(2.4)=0.1133
f(3.2)=0.0634
f(4.0)=0.0382
f(4.8)=0.0243
f(5.6)=0.0162
f(6.4)=0.0111
f(7.2)=0.0079
f(8.0)=0.0057
f(8.8)=0.0043
f(9.6)=0.0032
f(10.4)=0.0025
f(11.2)=0.0019
f(12.0)=0.0015
f(12.8)=0.0012
f(13.6)=0.0010
f(14.4)=0.0008
f(15.2)=0.0006
f(16.0)=0.0005
f(16.8)=0.0004
f(17.6)=0.0004
f(18.4)=0.0003
f(19.2)=0.0003
f(20.0)=0.0002
f(20.8)=0.0002
f(21.6)=0.0002
f(22.4)=0.0001
f(23.2)=0.0001
f(24.0)=0.0001
0.4818
0.2212
0.1122
0.0628
0.0378
0.0241
0.0160
0.0110
0.0078
0.0057
0.0042
0.0032
0.0024
0.0019
0.0015
0.0012
0.0010
0.0008
0.0006
0.0005
0.0004
0.0004
0.0003
0.0003
0.0002
0.0002
0.0002
0.0001
0.0001
0.0001
合計1.00961.0000

¤ f(x)=1/x/√(2πe(log(x))2). μ=0. σ=1.
¤ 24<xに於けるf(x)の値は、十分に小さいので無視されている。
¤ 数1への割当は、0.4846/1.0096=0.4818となる。
¤ この減30度は、幣高桁に於ける試験で用いられる。幣高桁では、金Nが補充される。

表5-2

1,4組の試験A3: 1円札と4円札を用いて釣りなしでY1~Y30を揃えるときの最小持幣数に基づく合計幣量

金額持幣数減30度幣量
4円1円
Y1
Y2
Y3
Y4
Y5
Y6
Y7
Y8
Y9
Y10
Y11
Y12
...
Y29
Y30
0
0
0
1
1
1
1
2
2
2
2
3
...
7
7
1
2
3
0
1
2
3
0
1
2
3
0
...
1
2
0.4818
0.2212
0.1122
0.0628
0.0378
0.0241
0.0160
0.0110
0.0078
0.0057
0.0042
0.0032
...
0.0001
0.0001
0.4818
0.4424
0.3366
0.0666
0.0779
0.0737
0.0650
0.0233
0.0243
0.0235
0.0215
0.0102
...
0.0008
0.0009
合計1.00001.7156

¤ 10円札は存在しない。
¤ 幣量は、持幣数4(4円札の持幣数)の1.06倍と持幣数1の合計である。そして、Y1~Y30の各幣量に減30度が掛けられる。例: Y6を揃えるときの幣量は、(1.06+2)*0.0241=0.0737となる。
¤ 減30度を加味した持幣数1の合計は、1*0.4818+2*0.2212+...+2*0.0001=1.4453となる。又、減30度を加味した持幣数4の合計は、0*0.4818+...+7*0.0001=0.2550となる。

表5-3

試験A3の結果: 二金8組の、合計幣量及び超‰

合計持幣数合計
幣量
超‰
N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
0.8994
0.4459
0.2550
0.1590
0.1051
0.0725
0.0517
0.0378
0.6665
1.1276
1.4453
1.6703
1.8347
1.9578
2.0517
2.1251
1.6199
1.6003
1.7156
1.8388
1.9461
2.0347
2.1065
2.1652
12
0
72
149
216
271
316
353

¤ 幣量は、持幣数Nの1.06倍と持幣数1の合計である。

表5-4

1,9組の試験B3: 1円札と9円札を用いて釣りなしでY1~Y30を揃えるときの最小算荷の合計

金額動幣数減30度算荷
9円1円
Y1
Y2
Y3
Y4
Y5
Y6
Y7
Y8
Y9
Y10
Y11
Y12
...
Y29
Y30
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
1
1
...
3
3
1
2
3
4
5
6
7
8
0
1
2
3
...
2
3
0.4818
0.2212
0.1122
0.0628
0.0378
0.0241
0.0160
0.0110
0.0078
0.0057
0.0042
0.0032
...
0.0001
0.0001
0.4818
0.4424
0.3366
0.2512
0.1890
0.1446
0.1120
0.0880
0.0117
0.0143
0.0147
0.0144
...
0.0007
0.0008
合計1.00002.1818

¤ 10円札は存在しない。
¤ 算荷は、動幣数9(現金取引中に移動する9円札の数)の1.5倍と動幣数1の合計である。そして、Y1~Y30の各算荷に減30度が掛けられる。例: Y11を揃えるときの算荷は、(1.5+2)*0.0042=0.0147となる。
¤ 減30度を加味した動幣数1の合計は、1*0.4818+2*0.2212+...+3*0.0001=2.1251となる。又、減30度を加味した動幣数9の合計は、0*0.4818+...+3*0.0001=0.0378となる。

表5-5

試験B3の結果: 二金8組の、合計算荷及び超‰

合計動幣数合計
算荷
超‰
N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
0.8994
0.4459
0.2550
0.1590
0.1051
0.0725
0.0517
0.0378
0.6665
1.1276
1.4453
1.6703
1.8347
1.9578
2.0517
2.1251
2.0156
1.7965
1.8278
1.9088
1.9924
2.0666
2.1293
2.1818
122
0
17
63
109
150
185
215

¤ 算荷は、動幣数Nの1.5倍と動幣数1の合計である。
¤ 動幣数N及び動幣数1は、それぞれ、試験A3の持幣数N及び持幣数1と等しい(表5-3)。

表5-6

乱数100,000個の減30度による1~30への配分

期待値実際値
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
48,180
22,120
11,220
6,280
3,780
2,410
1,600
1,100
780
570
420
320
240
190
150
120
100
80
60
50
40
40
30
30
20
20
20
10
10
10
48,066
22,072
11,283
6,333
3,796
2,363
1,689
1,094
776
588
426
285
244
186
147
102
106
69
66
53
45
48
35
36
17
17
23
11
16
8
合計100,000100,000

¤ 実際値の平均は、2.472である。

表5-7

1,2組の試験C3.4: 1,2組を用いた試験C3.4進行の説明

持幣数補幣数金額揃え方
2円1円
...............
01-Y11
003Y22
20-Y12-1
116Y102+2+2+2+2
21.........

¤ 10円札は存在しない。
¤ 払人(貨幣を支払う人)は、毎回、持幣数を最小にする。
¤ 補幣数は、「次回取引での不足金額にY4を加えた金額」に達する、2円札の最小枚数である。例: 表中、手元に2円札0枚と1円札0枚がある状態でY2を揃える場合、払人は2円札を3枚補充する。この補幣数は、 (2-0+4)/2=3となっている。又、手元に2円札1枚と1円札1枚がある状態でY10を揃える場合、補幣数は6であるが、これは、(10-3+4)/2=5.5を繰り上げた数である。
¤ 他の二金組についても、同様に金Nを補充する。
¤ 試験C3.2では、追加金額がY2である。又、試験C3.6では、余裕分がY6である。

表5-8

試験C3.2の結果: 二金8組の平均幣量

平均
補幣額
最大持幣数平均持幣数平均
幣量
N円1円N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
Y4.143
Y5.222
Y5.801
Y6.483
Y7.214
Y8.018
Y8.834
Y9.739
16
11
8
7
6
5
4
4
1
2
3
4
5
6
7
8
1.827
1.091
0.749
0.566
0.454
0.379
0.325
0.285
0.500
0.996
1.505
1.997
2.501
3.001
3.509
3.988
2.437
2.153
2.299
2.597
2.982
3.403
3.853
4.290

¤ 幣量は、持幣数Nの1.06倍と持幣数1の合計である。
¤ 平均の補幣額(補充する紙幣の金額)は、補充頻度に反比例する。

表5-9

試験C3.4の結果: 二金8組の平均幣量

平均
補幣額
最大持幣数平均持幣数平均
幣量
N円1円N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
Y5.877
Y6.458
Y7.771
Y8.211
Y8.493
Y8.973
Y9.529
Y10.276
17
12
9
7
6
5
5
4
1
2
3
4
5
6
7
8
2.384
1.473
1.155
0.799
0.587
0.458
0.375
0.317
0.500
0.996
1.505
1.997
2.501
3.001
3.509
3.988
3.027
2.558
2.729
2.844
3.124
3.487
3.906
4.324

¤ 幣量は、持幣数Nの1.06倍と持幣数1の合計である。
¤ 最大持幣数1と平均持幣数1は、試験C3.2と同じである(表5-8)。

表5-10

試験C3.6の結果: 二金8組の平均幣量

平均
補幣額
最大持幣数平均持幣数平均
幣量
N円1円N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
Y7.721
Y8.680
Y8.807
Y10.071
Y11.728
Y11.347
Y11.150
Y11.441
18
12
9
8
6
6
5
4
1
2
3
4
5
6
7
8
2.924
1.915
1.290
1.051
0.931
0.673
0.504
0.399
0.500
0.996
1.505
1.997
2.501
3.001
3.509
3.988
3.600
3.026
2.872
3.111
3.488
3.715
4.044
4.411

¤ 幣量は、持幣数Nの1.06倍と持幣数1の合計である。
¤ 最大持幣数1と平均持幣数1は、試験C3.2と同じである(表5-8)。

表5-11

試験C3の結果: 二金8組の、平均幣量及び超‰

幣量平均
幣量
超‰
試験
C3.2
試験
C3.4
試験
C3.6
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
2.437
2.153
2.299
2.597
2.982
3.403
3.853
4.290
3.027
2.558
2.729
2.844
3.124
3.487
3.906
4.324
3.600
3.026
2.872
3.111
3.488
3.715
4.044
4.411
3.021
2.579
2.633
2.851
3.198
3.535
3.934
4.342
171
0
21
105
240
371
526
684

¤ 幣量は、表5-8、5-9、5-10に由来している。
¤ 1,2組の平均幣量は、(2.437+3.027+3.600)/3=3.021となる。

表5-12

1,5組の試験D3: 1,5組を用いた試験D3進行の説明

金額持幣数
1円
揃え方算荷
............
Y725+1+1
(5+5-1-1-1)
3.5
6
Y105-1-1-1-15.5
Y1545+5+54.5
Y445-1
(1+1+1+1)
2.5
4
...5......

¤ 10円札は存在しない。
¤ 払人は、金額を支払うのに十分な5円札を所持している。
¤ 払人は、毎回、持幣数1に応じて、最小の算荷を選択する。
¤ 算荷は、動幣数5の1.5倍と動幣数1の合計である。

表5-13

試験D3の結果: 二金8組の、平均算荷及び超‰

平均動幣数平均
算荷
超‰
N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
1.236
0.824
0.618
0.494
0.412
0.353
0.309
0.275
0.667
1.134
1.396
1.749
1.934
2.207
2.350
2.570
2.522
2.370
2.324
2.490
2.552
2.737
2.813
2.982
85
20
0
72
98
178
211
283

¤ 算荷は、動幣数Nの1.5倍と動幣数1の合計である。

表5-14

試験D3に於ける持幣数1

持幣数1
最大平均
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
1
2
7
8
13
12
18
16
0.500
0.996
1.701
2.082
2.800
3.142
3.855
4.184

¤ 幾つかの持幣数は、時折10を超える。

表5-15

1,7組の試験E3: 1,7組を用いた試験E3進行の説明

持幣数
1円
金額揃え方釣算荷
1円
算荷
...............
4Y41+1+1+1
(7-1-1-1)
-4
4.5
0Y17-1-1-1-1-1-1-7.5
6Y217+7+704.5
6Y51+1+1+1+1
(7-1-1)
0
2
5
3.5
1............

¤ 10円札は存在しない。
¤ 払人は、毎回、持幣数1に応じて、最小の算荷を選択する。もし持幣数1が5を超えたときは、払人は最小の算荷を選択する前に、最小の釣算荷1(1円札の釣算荷)を選択する。釣算荷1は、釣1円札の数に等しい。

表5-16

試験E3の結果: 二金8組の、平均算荷及び超‰

平均動幣数平均
算荷
超‰
N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
1.236
0.824
0.618
0.494
0.412
0.353
0.309
0.275
0.667
1.134
1.397
1.749
1.955
2.268
2.487
2.691
2.522
2.370
2.324
2.491
2.573
2.798
2.951
3.103
85
20
0
72
107
204
270
335

¤ 各組の平均算荷は、試験D3の算荷よりも若干大きくなっている(表5-13)。

表5-17

試験E3に於ける持幣数1

持幣数1
最大平均
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
1
2
6
6
7
7
8
8
0.500
0.996
1.700
2.081
2.724
3.044
3.551
3.988

¤ 全ての持幣数1は、適切に制御されている。

表5-18

幣高桁に於ける二金8組の成績

試験の超‰合計
超‰
A3
0.05
B3
0.05
C3
0.45
E3
0.45
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
12
0
72
149
216
271
316
353
122
0
17
63
109
150
185
215
171
0
21
105
240
371
526
684
85
20
0
72
107
204
270
335
122
9
14
90
173
280
383
487

¤ 試験A3、B3、C3、及びE3の超‰は、5:5:45:45の比率で合算され、合計超‰となる。例: 1,2組の超‰は、0.05*12+0.05*122+0.45*171+0.45*85=122となる。

表5-19

幣低桁と幣高桁の予想比率

紙幣の金種通貨補充期待値
幣低桁幣高桁
1, N£N01*1
100
1, N, 10A$, ¥,
C$, MX$
101*40
N01*4
1, N, 10, 10NW, L, €10N1*31*3
101*30
1, N, 10,
10N, 100
Rp, Rs,
CN¥, $, R$
1002*50
10N1*51*5
1, N, 10, 10N,
100, 100N
P100N2*11*1
1002*10
合計2914

¤ 通貨と、紙幣の金種は、紙幣の測定に由来している。
¤ 三金組の金N1と金N2は、区別されていない。
¤ 紙幣で最小の金1は、表中で「1」と表記されている。
¤ 幾つかの通貨にある最小の0.1Nの金種は、分類に際して無視されている。
¤ 実際に関わらず、最大金種と2番目に大きい金種が、それぞれ半々の確率で補充されると想定されている。
¤ 幣低桁(幣高桁)の期待値は、幣低桁(幣高桁)の数と通貨数との積である。例: Rp(ルピア)のように、1から100まで5つの金種がある通貨に於いて、最大金種の100が補充される場合、1の桁と10の桁が幣低桁になる。この幣低桁の期待値は、2(桁数)と5(通貨数)の積で10となる。

表5-20

幣桁に於ける二金8組の成績

超‰合計
超‰
幣低桁
29
幣高桁
14
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
184
18
2
118
99
35
147
360
122
9
14
90
173
280
383
487
164
15
6
109
123
114
224
401

¤ 幣低桁と幣高桁の超‰は、 それぞれ表4-15と表5-18に由来している。
¤ 幣低桁と幣高桁の超‰は、29:14の比率で合成されて合計超‰になる。例: 1,2組の超‰は、(184*29+122*14)/43=164となる。

1¤4

ある通貨に於ける効率的な金種構成
表1: 硬貨の測定
表2: 貨桁に於ける試験
表3: 紙幣の測定
表4: 幣低桁に於ける試験
表5: 幣高桁に於ける試験
表6: 三金組の試験

© 2004 島崎 崇
更新: 2014年4月2日