表4: 幣低桁に於ける試験


目次

表4-1: 対数正規分布に基づいた緩い減9度
表4-2: 対数正規分布に基づいた中庸の減9度
表4-3: 対数正規分布に基づいた急な減9度
表4-4: 平均の減9度
表4-5: 1,3組の試験A2
表4-6: 試験A2の結果
表4-7: 1,6組の試験B2
表4-8: 試験B2の結果
表4-9: 乱数100,000個の減9度による1~9への配分
表4-10: 試験C2の結果
表4-11: 試験D2の結果
表4-12: 試験D2に於ける持幣数
表4-13: 試験E2の結果
表4-14: 試験E2に於ける持幣数
表4-15: 幣低桁に於ける二金8組の成績

表4-1

対数正規分布に基づいた緩い減9度(減少していく9個の度数)

計算式合計割当
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
f(0.1)+f(1.1)+...+f(19.1)
f(0.2)+f(1.2)+...+f(19.2)
f(0.3)+f(1.3)+...+f(19.3)
f(0.4)+f(1.4)+...+f(19.4)
f(0.5)+f(1.5)+...+f(19.5)
f(0.6)+f(1.6)+...+f(19.6)
f(0.7)+f(1.7)+...+f(19.7)
f(0.8)+f(1.8)+...+f(19.8)
f(0.9)+f(1.9)+...+f(19.9)
f(1.0)+f(2.0)+...+f(20.0)
0.952
1.162
1.211
1.178
1.110
1.030
0.948
0.870
0.798
0.731
0.103
0.126
0.131
0.127
0.120
0.111
0.102
0.094
0.086
-
合計9.9901.000

¤ f(x)=1/x/√(2πe(log(x))2). μ=0. σ=1.
¤ 最頻値=1/e=0.368. 中央値=1. 平均値=√e=1.649.
¤ f(20.0)=0.0002であり、20<xに於けるf(x)の値は、十分に小さいので計算式から除外されている。
¤ 数1への割当は、0.952/(9.990-0.731)=0.103となる。

表4-2

対数正規分布に基づいた中庸の減9度

計算式合計割当
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
f(0.2)+f(2.2)+...+f(18.2)
f(0.4)+f(2.4)+...+f(18.4)
f(0.6)+f(2.6)+...+f(18.6)
f(0.8)+f(2.8)+...+f(18.8)
f(1.0)+f(3.0)+...+f(19.0)
f(1.2)+f(3.2)+...+f(19.2)
f(1.4)+f(3.4)+...+f(19.4)
f(1.6)+f(3.6)+...+f(19.6)
f(1.8)+f(3.8)+...+f(19.8)
f(2.0)+f(4.0)+...+f(20.0)
0.736
0.820
0.728
0.613
0.511
0.426
0.357
0.302
0.257
0.220
0.155
0.173
0.153
0.129
0.107
0.090
0.075
0.064
0.054
-
合計4.9711.000

表4-3

対数正規分布に基づいた急な減9度

計算式合計割当
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
f(0.4)+f(4.4)+...+f(16.4)
f(0.8)+f(4.8)+...+f(16.8)
f(1.2)+f(5.2)+...+f(17.2)
f(1.6)+f(5.6)+...+f(17.6)
f(2.0)+f(6.0)+...+f(18.0)
f(2.4)+f(6.4)+...+f(18.4)
f(2.8)+f(6.8)+...+f(18.8)
f(3.2)+f(7.2)+...+f(19.2)
f(3.6)+f(7.6)+...+f(19.6)
f(4.0)+f(8.0)+...+f(20.0)
0.692
0.517
0.352
0.244
0.174
0.128
0.096
0.074
0.058
0.046
0.296
0.221
0.151
0.104
0.075
0.055
0.041
0.032
0.025
-
合計2.3821.000

表4-4

平均の減9度

減9度平均
減9度
緩い中庸
1
2
3
4
5
6
7
8
9
0.103
0.126
0.131
0.127
0.120
0.111
0.102
0.094
0.086
0.155
0.173
0.153
0.129
0.107
0.090
0.075
0.064
0.054
0.296
0.221
0.151
0.104
0.075
0.055
0.041
0.032
0.025
0.185
0.173
0.145
0.120
0.101
0.085
0.073
0.063
0.055
合計1.0001.0001.0001.000

¤ 数1の平均の減9度は、(0.103+0.155+0.296)/3=0.185となる。
¤ 平均の減9度は、幣低桁に於ける試験で用いられる。幣低桁では、紙幣が補充されない。

表4-5

1,3組の試験A2: 1円札と3円札を用いて釣りなしでY1~Y9を揃えるときの最小持幣数に基づく合計幣量

金額揃え方持幣数減9度幣量
3円1円
Y1
Y2
Y3
Y4
Y5
Y6
Y7
Y8
Y9
1
1+1
3
3+1
3+1+1
3+3
3+3+1
3+3+1+1
3+3+3
0
0
1
1
1
2
2
2
3
1
2
0
1
2
0
1
2
0
0.185
0.173
0.145
0.120
0.101
0.085
0.073
0.063
0.055
0.185
0.346
0.154
0.247
0.309
0.180
0.228
0.260
0.175
合計1.0002.083

¤ 幣量は、持幣数3(3円札の持幣数)の1.06倍と持幣数1の合計である。そして、Y1~Y9の各幣量に減9度が掛けられる。例: Y5を揃えるときの幣量は、(2+1.06)*0.101=0.309となる。
¤ 減9度を加味した持幣数1の合計は、1*0.185+2*0.173+...+0*0.055=1.052となる。又、減9度を加味した持幣数3の合計は、0*0.185+...+3*0.055=0.973となる。

表4-6

試験A2の結果: 二金8組の、合計幣量及び超‰

合計持幣数合計
幣量
超‰
N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
1.706
0.973
0.615
0.377
0.276
0.191
0.118
0.055
0.559
1.052
1.511
2.086
2.315
2.634
3.027
3.476
2.367
2.083
2.163
2.486
2.608
2.836
3.152
3.534
136
0
38
193
252
361
513
696

¤ 幣量は、持幣数Nの1.06倍と持幣数1の合計である。

表4-7

1,6組の試験B2: 1円札と6円札を用いて釣りなしでY1~Y9を揃えるときの最小算荷の合計

金額揃え方動幣数減9度算荷
6円1円
Y1
Y2
Y3
Y4
Y5
Y6
Y7
Y8
Y9
1
1+1
1+1+1
1+1+1+1
1+1+1+1+1
6
6+1
6+1+1
6+1+1+1
0
0
0
0
0
1
1
1
1
1
2
3
4
5
0
1
2
3
0.185
0.173
0.145
0.120
0.101
0.085
0.073
0.063
0.055
0.185
0.346
0.435
0.480
0.505
0.128
0.183
0.221
0.248
合計1.0002.729

¤ 算荷は、動幣数6(現金取引中に移動する6円札の数)の1.5倍と動幣数1の合計である。そして、Y1~Y9の各算荷に減9度が掛けられる。例: Y8を揃えるときの算荷は、(1.5+2)*0.063=0.221となる。
¤ 減9度を加味した動幣数1の合計は、1*0.185+2*0.173+...+3*0.055=2.315となる。又、減9度を加味した動幣数6の合計は、0*0.185+...+1*0.055=0.276となる。

表4-8

試験B2の結果: 二金8組の、合計算荷及び超‰

合計動幣数合計
算荷
超‰
N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
1.706
0.973
0.615
0.377
0.276
0.191
0.118
0.055
0.559
1.052
1.511
2.086
2.315
2.634
3.027
3.476
3.118
2.512
2.434
2.652
2.729
2.921
3.204
3.559
281
32
0
90
121
200
317
462

¤ 算荷は、動幣数Nの1.5倍と動幣数1の合計である。

表4-9

乱数100,000個の減9度による1~9への配分

期待値実際値
1
2
3
4
5
6
7
8
9
18,500
17,300
14,500
12,000
10,100
8,500
7,300
6,300
5,500
18,495
17,300
14,362
11,955
10,116
8,559
7,369
6,290
5,554
合計100,000100,000

表4-10

試験C2の結果: 二金8組の、平均幣量及び超‰

最大持幣数平均持幣数平均
幣量
超‰
N円1円合計N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
4
3
2
1
1
2
3
4
1
2
3
4
5
3
3
5
5
4
4
5
5
4
4
5
1.995
1.197
0.799
0.498
0.399
0.895
1.192
0.993
0.500
0.901
1.295
1.999
2.098
1.202
0.901
1.496
2.615
2.169
2.142
2.527
2.521
2.150
2.164
2.549
221
13
0
180
177
4
10
190

¤ 幣量は、持幣数Nの1.06倍と持幣数1の合計である。

表4-11

試験D2の結果: 二金8組の、平均算荷及び超‰

割合平均動幣数平均
算荷
超‰
払>9釣>9N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
0.398
0.398
0.398
0.398
0.497
0.440
0.375
0.260
0
0
0
0
0
0
0.099
0.099
1.296
0.811
0.683
0.445
0.582
0.690
0.741
0.653
0.578
1.050
1.180
1.618
1.232
1.034
1.365
2.147
2.919
2.665
2.603
2.683
2.603
2.509
2.951
3.485
164
62
38
70
38
0
176
389

¤ 算荷は、動幣数Nの1.5倍、動幣数1、及び倍桁の合計である。例: 1,9組の算荷は、1.5*0.653+2.147+0.260+0.099=3.485となる。
¤ 倍桁は、払>9(払金額がY9超)と釣>9(釣金額がY9超)の合計である。

表4-12

試験D2に於ける持幣数

最大持幣数平均持幣数
N円1円合計N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
22
12
8
1
14
105
9,483
92
9
19
18
28
18
26
28
32
23
21
19
29
19
110
9,487
98
3.224
1.305
1.013
0.468
1.725
22.628
4,662.5
15.348
1.044
1.867
2.143
3.226
2.225
2.557
2.399
3.515

¤ 1,8組の持幣数1は、取引が進行するにつれて膨張する。他の組も、時折、払人(貨幣を支払う人)に数十枚の紙幣を持たせる。

表4-13

試験E2の結果: 二金8組の、平均算荷及び超‰

割合平均動幣数平均
算荷
超‰
払>9釣>9N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
0.398
0.398
0.398
0.398
0.497
0.474
0.406
0.324
0
0
0
0
0
0
0.086
0.100
1.341
0.820
0.691
0.461
0.591
0.689
0.755
0.671
0.580
1.049
1.182
1.659
1.241
1.138
1.581
2.447
2.989
2.676
2.617
2.748
2.625
2.646
3.205
3.877
142
23
0
50
3
11
225
481

¤ 各組の平均算荷は、試験D2の算荷よりも若干大きくなっている(表4-11)。

表4-14

試験E2に於ける持幣数

最大持幣数平均持幣数
N円1円合計N円1円
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
7
7
6
1
6
6
7
8
6
7
7
8
8
9
9
9
12
12
11
9
13
13
13
14
2.606
1.295
1.023
0.473
1.662
2.592
2.833
2.108
1.030
1.769
2.012
2.688
2.073
2.175
2.054
2.796

¤ 持幣数は制御されている。

表4-15

幣低桁に於ける二金8組の成績

試験の超‰合計
超‰
A2
0.05
B2
0.05
C2
0.45
E2
0.45
1,2
1,3
1,4
1,5
1,6
1,7
1,8
1,9
136
0
38
193
252
361
513
696
281
32
0
90
121
200
317
462
221
13
0
180
177
4
10
190
142
23
0
50
3
11
225
481
184
18
2
118
99
35
147
360

¤ 試験A2、B2、C2、及びE2の超‰は、5:5:45:45の比率で合算され、合計超‰となる。例: 1,2組の合計超‰は、0.05*136+0.05*281+0.45*221+0.45*142=184となる。

1¤4

ある通貨に於ける効率的な金種構成
表1: 硬貨の測定
表2: 貨桁に於ける試験
表3: 紙幣の測定
表4: 幣低桁に於ける試験
表5: 幣高桁に於ける試験
表6: 三金組の試験

© 2004 島崎 崇
更新: 2014年4月2日