ここでは、生年月日から十干(じっかん)(甲乙丙丁戊己庚辛壬癸)を手動で求める方法を3つ紹介します。1つ目は、表を用いて簡単に計算できる参照法で、計算が苦手な人にお勧めの方法です。2番目の方法は、計算が比較的容易な簡便法です。参照法と簡便法は、適用できる期間に制限がありますが、21世紀に生存している大多数の地球人には有効な方法です。最後の一般法は、計算がややややこしくなるものの、あらゆる西暦年(グレゴリオ暦)に対応しています。尚、十干自動占いの性格占い及び相性占いでは、一般法を用いて十干を計算しています。
ところで、暦日には、十干に加えて十二支も付されています。そして、十干と十二支を組み合わせると、六十干支になります。誕生日の六十干支についても、手動で計算することができますが、その方法は、六十干支の計算方法で解説しています。
参照法は、西暦1901年から西暦2099年までの期間に限って適用することができます。手順は、先ず、表1から、生年月に該当する数Xを求めます。そして、Xに生日Dを加えた数の一の位の数によって、十干が判明します。
表1から、生年月に該当する数Xを求めます。
生 年 | 上3桁 | 下1桁 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
... 194, 198, ... | 0, 2 | 4, 6 | 8 | 1, 3 | 5, 7 | 9 | |||||
... 195, 199, ... | 0 | 2, 4 | 6, 8 | 1 | 3, 5 | 7, 9 | |||||
... 196, 200, ... | 1, 3 | 5, 7 | 9 | 0, 2 | 4, 6 | 8 | |||||
... 197, 201, ... | 1 | 3, 5 | 7, 9 | 0 | 2, 4 | 6, 8 | |||||
生 月 | 3 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
1, 4, 5 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |
2, 6, 7 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
8 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | |
9, 10 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | |
11, 12 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 |
生日がそのままDになります。
X+Dを求め、この一の位の数をNとします。Nと十干の対応は、表2の通りです。
N | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
十干 | 甲 | 乙 | 丙 | 丁 | 戊 | 己 | 庚 | 辛 | 壬 | 癸 |
X: 表1で、1963年(左から1列目)、5月(上から2段目)の数を見ると、X=9
D: 生日は、D=14
以上から、X+D=9+14=23
よって、一の位は、N=3となります。
表2から、1963年5月14日生まれの人の十干は、丁(ひのと)と判明しました。
X: 表1で、1988年(左から3列目)、2月(上から3段目)の数を見ると、X=2
D: 生日は、D=7
以上から、X+D=2+7=9となりますが、閏年の2月生まれであるため、答えから1を引き、9-1=8
よって、一の位は、N=8となります。
表2から、1988年2月7日生まれの人の十干は、壬(みずのえ)と判明しました。
簡便法も、参照法と同様、西暦1901年から西暦2099年までの期間に限って有効です。これ以外の期間については、一般法を用いてください。この簡便法は、表1を使わずに、参照法のXの部分を計算します。Xに代わるものは、以下に説明する3つの変数A, B, Cです。そして、これらと生日Dとの和A+B+C+Dによって、十干が判明します。
生年が偶数の場合、A=0
生年が奇数の場合、A=5
と場合分けします。
生月によって計算式が変わります。
(i) 3月~12月生まれの場合
生年から1900を引き、これを4で割ります。そして、この整数部分(小数点以下を切り捨てた数)をBとします。
B=[(生年-1900)/4]
(ii) 1月又は2月生まれの場合
「生年の前年」から1900を引き、これを4で割ります。そして、この整数部分をBとします。
B=[(生年-1-1900)/4]
Cは、表3から、生月に応じた値を求めてください。
生月 | 3 | 1, 4, 5 | 2, 6, 7 | 8 | 9, 10 | 11, 12 |
---|---|---|---|---|---|---|
C | 8 | 9 | 0 | 1 | 2 | 3 |
生日がそのままDとなります。
A+B+C+Dを計算し、この一の位の数をNとします。Nと十干の対応は、前記表2の通りです。
• B及びDについては、予め一の位の数値のみとして計算しても構いません。この場合も、Nの値は同じ結果になります。A: 1939は奇数により、A=5
B: 12月により、B=[(1939-1900)/4]=[9.75]=9
C: 表3から、12月は、C=3
D: D=3
以上から、A+B+C+D=5+9+3+3=20
よって、N=0となります。
表2から、1939年12月3日生まれの人の十干は、甲(きのえ)と判明しました。
A: 1980は偶数により、A=0
B: 5月により、B=[(1980-1900)/4]=[20]=20
C: 表3から、5月は、C=9
D: D=25
以上から、A+B+C+D=0+20+9+25=54
よって、N=4となります。
表2から、1980年5月25日生まれの人の十干は、戊(つちのえ)と判明しました。
A: 2012は偶数により、A=0
B: 1月により、B=[(2012-1-1900)/4]=[27.75]=27
C: 表3から、1月は、C=9
D: D=1
以上から、A+B+C+D=0+27+9+1=37
よって、N=7となります。
表2から、2012年1月1日生まれの人の十干は、辛(かのと)と判明しました。
以下に紹介する一般法は、あらゆる西暦年(グレゴリオ暦)に対応しています。計算手順は、先ず、簡便法と同様のA, C, D、及び以下のB1, B2, B3を求めます。そして、A+B1-B2+B3+C+Dを計算すると、この一の位の数から、十干が判明します。
生月によって計算式が変わります。
(i) 3月~12月生まれの場合
生年を4で割り、この整数部分をB1とします。
B1=[生年/4]
(ii) 1月又は2月生まれの場合
「生年の前年」を4で割り、この整数部分をB1とします。
B1=[(生年-1)/4]
B1と同様に、生月によって場合分けします。
(i) 3月~12月生まれの場合
生年を100で割り、この整数部分をB2とします。
B2=[生年/100]
(ii) 1月又は2月生まれの場合
「生年の前年」を100で割り、この整数部分をB2とします。
B2=[(生年-1)/100]
B3も、B1, B2同様の計算式になりますが、次のように、B1の結果を利用することもできます。
B1を100で割り、この整数部分をB3とします。
B3=[B1/100]
A+B1-B2+B3+C+Dを計算し、この一の位の数をNとします。Nと十干の対応は、参照法、簡便法と同様、表2によります。
A: 2012は偶数により、A=0
B1: 1月により、B1=[(2012-1)/4]=[502.75]=502
B2: 1月により、B2=[(2012-1)/100]=[20.11]=20
B3: B3=[B1/100]=[5.02]=5
C: 表3から、1月は、C=9
D: D=1
以上から、A+B1-B2+B3+C+D=0+502-20+5+9+1=497
よって、N=7となります。
表2から、2012年1月1日生まれの人の十干は、辛(かのと)と判明しました。簡便法の結果と一致しています。
A: 1879は奇数により、A=5
B1: 3月により、B1=[1879/4]=[469.75]=469
B2: 3月により、B2=[1879/100]=[18.79]=18
B3: B3=[B1/100]=[4.69]=4
C: 表3から、3月は、C=8
D: D=14
以上から、A+B1-B2+B3+C+D=5+469-18+4+8+14=482
よって、N=2となります。
表2から、1879年3月14日生まれの人の十干は、丙(ひのえ)と判明しました。
A: 3012は偶数により、A=0
B1: 8月により、B1=[3012/4]=[753]=753
B2: 8月により、B2=[3012/100]=[30.12]=30
B3: B3=[B1/100]=[7.53]=7
C: 表3から、8月は、C=1
D: D=18
以上から、A+B1-B2+B3+C+D=0+753-30+7+1+18=749
よって、N=9となります。
表2から、3012年8月18日生まれの人の十干は、癸(みずのと)と判明しました。