HI: くびれ指数

3サイズから求める女性の魅力度

島崎 崇

女性の体型は、バストとヒップが大きく、ウエストが細い "Hourglass Figure"(砂時計型)が理想的とされています。そして、男性は、そのような美しい砂時計型の女性に対し、本能的に魅力を感じます。私は、この女性の体型による性的魅力の程度を表す指標として、"HI"という指標を考案しました。HIは、"Hourglass Index" の略語です。これを直訳すれば、「砂時計指数」となりますが、より馴染みやすいよう「くびれ指数」と呼ぶことにします。HIは、バスト(B)、ウエスト(W)、ヒップ(H)から、次のように計算します。
HI = BH/W2
例えば、B=83cm, W=62cm, H=90cm の女性の場合、HI = 83*90/622 = 1.943 となります。

このように、くびれ指数HIは、3サイズから簡単に計算することができます。更に、HIは、女性の体格に拘らず(身長の高低、或いはBMIの大小に関係なく)適用できるという長所があります。例えば、身長が170cmの女性も、身長が150cmの女性も、或いはBMI=23の女性も、BMI=19の女性も、HIの数値が高ければそれだけ魅力的な体型に見え、HIの数値が低ければ魅力に乏しい体型に見えるのです。


バストの魅力度とヒップの魅力度

ここで、女性の体型の理想である砂時計型を上下2つの部分に分け、バストの魅力度とヒップの魅力度について考えてみます。女性のバストの魅力度は、単にバストの大きさによるのではなく、ウエストに対する相対的な大きさによって決まります。即ち、バストとウエストの比率(B/W)が大きい程、バストの魅力度が増します。(ウエストに対する比率ではなく、アンダーバストに対する比率を用いる方法もありますが、ここでは3サイズのみを用いた方法について論じます。)女性の体格の大きさ(身長の高低、或いはBMIの大小)は、バストの魅力度にあまり影響しません。B/Wの値が同程度であれば、体格が異なる女性を比較しても、バストの魅力度はほぼ互角でしょう。

ヒップについても同様に、ヒップとウエストの比率(H/W)がものを言います。ヒップの大きさが同じ程度でも、ウエストが細い女性程魅力度が増します。つまり、H/Wの値が大きい程、より魅力的なヒップに映ります。この場合も、女性の体格の違いによって、ヒップの魅力度に優劣は殆ど付きません。

では、くびれ指数HIと、バストの魅力度B/W、そしてヒップの魅力度H/Wは、どのような関係にあるのでしょうか? ここで、HIの定義式を次のように書き直してみましょう。
HI = BH/W2 = (B/W)*(H/W)
すると、HIが、B/WとH/Wの積になっていることが分かります。つまり、くびれ指数HIとは、バストの魅力度とヒップの魅力度を掛け合わせ、女性の体型が全体として放つ性的魅力を評価する指標なのです。


評価基準

くびれ指数HIという指標は、実は、私が恋人募集で、ある程度性的魅力のある女性を募集するために編み出したという経緯があります。そして、応募の一要件として、HI>1.8 と定めています。このように、HIという指標1つによって、簡潔に且つ的確に、応募女性の性的魅力の水準を設定することができました。

しかしながら、HIは、私の私的な利用目的に止まるものではありません。これを、女性の体型による魅力度を示す指標として、普遍的に利用することも可能です。とは言え、実際に、女性が自分の3サイズからHIを計算しても、何らかの基準がなければ、果たしてその数値が高いのか低いのか、客観的に判断することができないでしょう。つまり、HIの普遍的な利用には、評価基準の設定が必要になります。

女性のモデルやアイドルは、よく3サイズを公表しています。スタイルの良い彼女らの3サイズを基に計算したくびれ指数HIは、一般の女性のHIよりも、断然に良い値になりますので、これらを基に基準を作ることは適切ではありません。そもそも、彼女らが公表している3サイズは、正確な数値かどうか疑わしいところがあります。仮に、例えばウエストが実際よりも下方修正された数値であった場合は、HIの値は更に高く算出されてしまいます。これでは全く用を成しません。そこで、私は、何か基準設定に役立ちそうな女性の身体測定データを探しました。

若年成人女子の人体計測データからみた体格・体型特性(PDF)には、18~22歳の女性1634名を対象に身体測定を行ったデータが示されています。この調査は、1992~1995年にかけて日本国内で行われたようで、被験者の殆どが日本人女性と思われます。それによると、3サイズに関しては、バストの平均が83.45cm、ウエストの平均が62.80cm、ヒップの平均が90.57cmとなっています。これらのデータは、4半世紀も前のものですが、母集団の大きさからして、かなり信頼性が高いでしょう。

私は、上記の調査データを基に、女性の体型の魅力を評価する基準を作り、下表にまとめました。バストの魅力度B/W、ヒップの魅力度H/W、そしてくびれ指数HI(全体の魅力度)を、それぞれA+からE-までの10段階にランク分けしています。自分の体型が気になる女性は、自分の3サイズからB/W, H/W, HIを計算し、それぞれのランクを調べてみましょう。



バスト

魅力度
B/W
ヒップ

魅力度
H/W
HI
全体の
魅力度
BH/W2
A+
A-
B+
B-
C+
C-
D+
D-
E+
E-
1.42~
1.39~
1.36~
1.33~
1.30~
1.27~
1.24~
1.21~
1.18~
~1.18
1.53~
1.50~
1.47~
1.44~
1.41~
1.38~
1.35~
1.32~
1.29~
~1.29
2.13~
2.06~
1.99~
1.92~
1.85~
1.78~
1.71~
1.64~
1.57~
~1.57

バスト、ウエスト、ヒップの各平均値に基づくB/W, H/W, HIは、
B/W = 83.45/62.80 = 1.329
H/W = 90.57/62.80 = 1.442
HI = 83.45*90.57/62.802 = 1.916
となります。

調査の対象となった母集団が、体型が最も魅力的な状態になる20歳前後の女性であることを考慮し、上記の各平均値に基づくB/W, H/W, HIを、中央となるランクC+の下限よりも1段高いランクB-の下限付近に来るように調整しています。

前記論文の図7のB/W-H/W散布図を参考に、階級の幅は、B/Wが0.03、H/Wが0.03、HIが0.07と設定しました。この場合、各指標共に、ランクA+-には母集団の上位16%前後、ランクE+-には母集団の下位2%前後が属します。

一方で、女性の年齢層が高くなるにつれ、特にウエストの平均値が大きくなっていくため、B/W, H/W, HI何れも低下していきます。そして、母集団全体が、徐々にランクの低い方へ移動します。その結果、高いランクの割合が減少し、低いランクの割合が増加していき、高い年齢層まで含めた全体では、各ランクにバランス良く配分されるのではないかと予想されます。

尚、この表の基準は、日本国内で行われた調査に基づいているため、日本人とは体格の異なる海外の女性の判断基準としては相応しくない可能性があります。

計算例

例1: B=81cm, W=64cm, H=89cmの女性の場合
B/W = 81/64 = 1.266 ... バストの魅力度: D+
H/W = 89/64 = 1.391 ... ヒップの魅力度: C-
HI = 81*89/642 = 1.760 ... 全体の魅力度: D+

例2: B=84cm, W=60cm, H=87cmの女性の場合
B/W = 84/60 = 1.400 ... バストの魅力度: A-
H/W = 87/60 = 1.450 ... ヒップの魅力度: B-
HI = 84*87/602 = 2.030 ... 全体の魅力度: B+

例3: B=86cm, W=65cm, H=93cmの女性の場合
B/W = 86/65 = 1.323 ... バストの魅力度: C+
H/W = 93/65 = 1.431 ... ヒップの魅力度: C+
HI = 86*93/652 = 1.893 ... 全体の魅力度: C+

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© 2019 島崎 崇
更新: 2019年11月6日